2014年6月28日土曜日

【Photoshop】 フォトショで単純作業を自動化して、複数ファイルの処理を一気に行う 【Tips】


例えば、何枚もの人物の写真をトリミングしたり、 商品の写真をリサイズしたり、ひとつひとつは大した工程でなくても、数が多くなると煩わしいし時間もかかるという作業は結構あるものです。

そういった繰り返し行う作業をなるべく自動化して、楽をするためのPhotoshopの機能をご紹介します。

今回は例として、複数のイラストファイルから顔の部分のみを切り取って同じ大きさのアイコンを作ってみます。

※執筆者はバージョンCCを使用していますが、今回紹介する機能はかなり前のバージョンから搭載されているものなので、他のバージョンでも利用できるはずです。

【今回紹介する機能】

  • アクション機能による作業の自動化
  • バッチによるフォルダ単位の一括処理





アクション機能に作業を登録し、自動化する

まずはアクション機能の登録について説明します。
アクションは繰り返し行う作業をPhotoshopに覚えてもらい、いつでも何度でもボタン一つで再現できるようにする便利な機能です。


1 新規アクションを作成する

はじめのイラストは自分で操作してアイコンにする必要があります。
その一連の作業をPhotoshopに記録させることで、2枚目のイラストからは自動でアイコン化できるようになります。

まずは一枚目のイラストを開いて、アクションパネルの下にある[新規アクションを作成]アイコンをクリックしてわかりやすい名前を付け、[記録]ボタンを押します。

※アクションパネルが開いてない場合はメニューバーから[ウィンドウ]→[アクション]でアクションパネルを開きます。





2 操作を記録する

[記録]ボタンを押すと、アクションパネルの下の丸アイコンがアクティブになります。 この状態で行った作業はすべてphotoshopに記録されていきますので、このままアイコン化の作業を行います。
 間違えたときなどは一旦左側にある四角アイコンをクリックして記録を止め、間違えた作業を選択してゴミ箱アイコンをクリックすると削除できます。(左図参照)

※左図、[新規セット作成]は、フォルダアイコンが示す通りの機能です。アクションをわかりやすく分類分けするのに使います。
イラスト画像をアイコン化するまでの作業は左図の通りです。
アイコン化の詳しい手順の説明はこの記事の目的から脱線してしまうので省略しますが、書き出し時にひとつだけ留意点があります。
間違えて上書きしないように、書き出したファイルを保存するフォルダを元画像と別の場所に作っておくと良いでしょう。

 一連の作業が終わったら、[停止]アイコンをクリックして記録を終わらせます。

これで、二枚目からはアクションパネルの再生ボタンを押すだけでアイコン化することができるようになりました。





3 ファイルごとに値を手動で変えなければならないケース

実はこのアクションにはひとつ問題があります。

イラストを顔の位置で切り抜く際、Photoshop側では座標を記録していて、その座標に従って画像を切り抜きます。
ですから、顔の位置が違うイラストにアクションを適用すると、うまく顔の位置で切り抜けないのです。

Photoshopではイラストの顔の位置を自動で認識することはできないので、こればかりは自分で切り抜く場所を調整しなければなりません。


このように、アクションを適用する画像によって結果を調整したい箇所がある場合、その項目の横にあるチェックボックスをクリックして四角いアイコンを表示させます。


そうすると、その項目の実行時に待機するようになるので、そこだけ手動で調整できるようになります。

手動での調整が終わった後は、残りの項目がまた自動で実行されます。

※ちなみに、アクション項目の左端にあるチェックを消すと、その項目をスキップして実行することもできます。


バッチを適用し、フォルダ単位で一括処理する

アクションを登録することで、「ファイルを開く」→「アクションを選択」→「再生ボタンを押す」という3ステップでアイコンが作成できるようになりました。(切り出しの位置の調整は必要ですが)

処理する画像が5枚程度ならいいのですが、数が40枚、50枚となってくると、この3ステップさえ煩わしくなります。
そこで、フォルダ単位でアクションを一括処理できるバッチ処理の方法をご紹介します。
大量の画像を処理する必要が出たとき、知っているのと知らないのとでは作業時間に雲泥の差が出るでしょう。

※バッチ処理を行う際は、必ず元データのバックアップを取ってから行ってください。 バッチ処理は取り消しができないので、バックアップを取らないまま万が一失敗すると悲惨なことになります。



1 アクション用のフォルダにデータを入れる

フォルダ単位でアクションを実行させるため、アクションを適用する画像を、ひとつのフォルダにまとめておきます。



2 バッチ処理の設定をして、実行する

メニューバーの[ファイル]から[自動処理]→[バッチ]を選択します。
すると、左図のようなウィンドウが開きますので、必要な箇所を設定します。

1…セット:アクションのあるセットを選択
2…アクション:適用したいアクションを選択
3…ソース:フォルダーを選択
4…[選択]ボタンを押して適用したいフォルダーを選択
5…オプションを設定(今回は必要なし)
6…アクション実行後の設定(処理データを特定の名前をつけて保存することなどができます。今回はアクションの中にファイルを閉じるところまで含めてしまっているので、特に何もしません)
7…エラーが出たときに行う操作(今回はエラーが発生したらそこで処理を中止させることにしています。ログを残して実行を続ける設定にすることもできます)

※5~7のオプション設定の詳細については、AdobeのヘルプサイトPhotoshop / ファイルのバッチ処理に詳しく書いてありますので、ご参照ください。


設定が終わったらOKを押すと、処理が開始されます。
50枚の画像をバッチでアイコン化してみました。切り抜き位置の調整を手動で行っても、3分で作業が終わりました。(処理時間はアクションの内容やPCの性能によります)


おわりに

今回はアクション機能とバッチ処理による、単調作業の自動化についてご紹介しました。

アクション機能は、今回紹介したように一連の作業をまるっと登録することもできますが、よく行う操作だけを登録しておくという使い方もできます。
ファンクションキーを割り当てることもできるので、ショートカット登録できないちょっとした操作を登録しておくと便利です。

大量の画像を一度に処理する機会はあまりないかもしれませんが、「大量の画像を操作するならバッチ処理」ということだけでも覚えておくと、いざというとき便利だと思います。


それでは、今回はこれでおわります。

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