→120615追記:PS用の記事作りました。【PS】写真背景を調整し、イラストキャラに違和感なく合成する【Tips】
AEで動画などを作る際、シーンに合わせて背景を描ければ一番いいのでしょうが、『時間がない、その前に背景描けない』となれば、既存の素材や実写の素材を使うということになるかと思います。
しかし単に実写の背景にイラストを乗せただけでは、違和感が隠せません。
そこで、背景素材をぼかすなどして、人の手で描いたような効果を出し、違和感を解消します。
※ちなみにこれは実写素材をイラストになじませるTIPSであって、写真をあたかも「人が描きました」と誤魔化すTIPSではありません。
見る人が見れば写真を加工しただけだととすぐにわかります。
下記のようなギャルゲー風の画面を作ってみたいと思います。
…実際AEでギャルゲーは作れませんが。
1 素材を重ねる
背景となる実写素材(今回は写真)と、女の子を用意しました。二つの素材を、大きさと位置を調整して普通に重ね合わせてみた画面が、下記です。
雰囲気を出すためにテキストを入れてみましたが、モロに写真にイラスト乗っけました!という感じです。
コンポジションのサイズは640px×384pxのニコ動サイズです。
2 エフェクトを加える
写真のレイヤーに、次のエフェクトを加えます。(女の子のレイヤーも多少弄ってますが、このTipsにはあまり関係ないので割愛します)
- [エフェクト]→[ブラー&シャープ]→[ブラー(詳細)]
- [エフェクト]→[ノイズ&グレイン]→[ミディアン]
- [エフェクト]→[色調補正]→[色相/彩度]
- [エフェクト]→[色調補正]→[輝度&コントラスト]
写真がうまくボケるように、値の効果を確認しながら調整してください。ブラーとミディアンは、素材の大きさによって適切な値がかなり変わってくると思います。(この写真素材は1600px×1200pxあります。大きすぎた…)
色相やコントラストも、イラストの明るさなどに合うように適度に調整します。
下記のような結果になりました。
3 細部を調整する
このままでもいいと言えばいいような気もしますが…手前の草の部分がボケすぎな感じがするのと、川の水のあたりがやや詳細すぎる気がします。
そこで、写真レイヤーを二つ複製し、川の部分と、手前の草の部分にマスクをかけます。
マスクは~50pxくらいのぼかしを入れた方が良いと思います。
川の部分はブラーとミディアンの値を上げました。
手前の草の部分は、ミディアンを削除し、ブラーの値を調整して草の穂(?)がわかる程度にはっきりさせました。
※彩度や輝度も若干修正してます。
4 完成
最後に全体の色調などを調整し、完成です。ちょっと彩度が高すぎる気もしますが、キャプチャ取り直すのが面倒なので目をつぶってください。
しかしそれでも、最初の状態と比べると、かなりキャラクターと背景の違和感は解消されたのではないでしょうか。
さらに手を加えるなら、橋の部分だけ輪郭を抽出し、薄く上に乗せたりなどできそうですが、あまりレイヤーが増えると面倒なので今回はこれで完成とします。
興味があったら、試してみてください。
補足
ちなみに静止画ならPhotoshopでほぼ同じ効果が付けられるので、素材が一枚絵なら先にPhotoshopで効果を付けてしまった方が、AEのパフォーマンスが良いと思います。→120615追記:PS用の記事作りました。【PS】写真背景を調整し、イラストキャラに違和感なく合成する【Tips】
が、スペックに自信があるならAE内で調整した方が楽です。
参考までに、AEのエフェクトに対応するPSのフィルターを載せておきます。
(CS5の場合・バージョンによって違う可能性あり)
- AE:ブラー(詳細)→PS:[フィルター]→[ぼかし]→[ぼかし(詳細)]
- AE:ミディアン→PS: [フィルター]→[ノイズ]→[明るさの中間値]
- AE: 色相/彩度→PS:[レイヤー]→[新規調整レイヤー]→[色相・彩度]
- AE: 輝度&コントラスト→PS:[レイヤー]→[新規調整レイヤー]→[明るさ・コントラスト]
ちなみに、いくつからあるのか定かでないのですが、新しめのPSバージョンを使っているならば、色調補正やフィルターを使う際、調整レイヤーやスマートフィルターの使用をお勧めします。(古いバージョンにはありません)
※写真素材は足成さんのものを使わせていただきました。
0 件のコメント :
コメントを投稿