2012年7月3日火曜日

昔、Webコーディングはギャルゲーだった 【擬人化ブラウザ】

※このエントリーのみ、雰囲気を出すために一人称を僕にしています

『昔』って言ったって、それほど前の話じゃないんだ。2、3年前とか、ホントそんなもん。
最近じゃあCSSのコーディングで「IE6対応で」などと鬼畜なことを言われることはほとんどなくなった。
でもほんのちょっと前まで、コーダーは、「どれだけIE6のハックを知ってるかが勝負」みたいなトコがあった。
最近コーディングの勉強を始めた人なんかにはギャグに聞こえるかもしれないけど、マジな話だ。

僕はあまりコーディングが得意な方じゃなかったし、ハックだってそんなに頭に入ってなかった。
バグに出会ってから解決方法をググるのが僕の常だったから、サイト制作のプロジェクトでコーディング担当になると、残業時間がハンパじゃなかった。
だから僕は、縛りのキツいCSSコーディングを任されたときに少しでも仕事を楽しむ手段として『ギャルゲコーディング』なるマインドコントロール(脳内妄想)を編み出したんだ。
「今、僕はギャルゲーをやっているのだ」と自分に暗示をかけ、脳内ブラウザギャルたちとキャッキャウフフな妄想をしながら仕事をするのだ。

…こんな風に文章にすると完全におかしな人なのだが、当時僕はそれくらい必死だったんだ。

そう、コーディング作業はギャルゲーなのだ。
セレクタは女の子を落とすための言葉だ!!
プロパティは選択肢だ!!
攻略相手の女の子は、ブラウザなんだ!!

以下、僕が手を焼いていた脳内ブラウザギャルたちを紹介しよう。

…の前に、一応適当な設定を説明しとく。
ゲームの主人公(僕)は、ブラウザ学園の教師だ。
授業(コーディング)を通して生徒(ブラウザ)たちを育てながら、だんだんと親密になっていくのがこのゲームの目標。
非常にテキトーだが、なんかそんなかんじ。



Internet Explorer 6(IE6たん)
『私のために一番時間かけてくんなきゃ、イヤ!!』
攻略難易度ナンバーワン。
「世界で一番お姫様」を地でいくツンデレわがまま娘。

お勉強は苦手。
まーじんの相殺?よくわかんないけど私、広い方が好き。 気をきかせて広げておいてあげてるのよ、ありがたく思いなさいよね!!
ありがた迷惑だぜハニー…

あととにかく不器用。ものを横に並べるのとか超苦手。
あ、はみ出しちゃったから下に置いとくね★ な…何よその目、文句あんの?
…(#^ω^)ビキビキ

そんな感じで、とにかくやりたい放題。自由奔放というか破天荒。

どうしてもいうことを聞いてくれないときは、
「俺、普段はあんまりこういうこと言うの好きじゃないんだけど…特別だぜ?」
とかなんとか言いながらIE6たんが大好きなあまーい言葉をかけてあげる
「zoom:1」
そうすると意外と素直に 「しょ、しょうがないわね///」って顔を真っ赤にしながら言うことを聞いてくれたりするんだ。

それでもダメなときは徹夜の攻略を覚悟する。

Internet Explorer 7(IE7たん)
IE6たんがちょっとおとなしくなろうと努力してみた結果がIE7たん。
たしかにIE6たんみたいな破天荒さは影をひそめたのだが、まだまだ、ツンデレが抜けてない。
疑似クラスとかそいういうちょっとむずかしめの言葉を使うとすぐヘソを曲げる。
あと相変わらず「zoom:1」って言われんのが好き。

Internet Explorer 8(IE8たん)
『私だって、やればできるんだからね!!』
IE7たんがさらにちょっと大人になったのがIE8たん。

分別がつくようになり、かなり素直な性格に。
わがまま破天荒なIE6たんの時より、格段に落としやすい子になった。
そして大人になったIE8タンには、「zoom:1」なんて子供だましの言葉は通用しない。

「CSS3」だってできるんだからね! 今までのあたしだと思わないでよね!!
ってドヤ顔で自慢してたのでどんなもんかと思ったが、実際やらせてみたら単語ちゃんと覚えてないとか、すげー意味があやふやだったりして…無理して背伸びしてる感がすごい。

む…無理しなくていいんだぜ…

IE9たんは、僕がギャルゲコーディングで現実逃避していた時代にはいなかった子なので、割愛。

Firefox(キツネたん)
『ネットサーフから開発まで、ぜーんぶ僕にまかせて!』
ケモ耳、僕っ娘という見た目通り、ちょっと癖はある。けど、根はとってもいい子。
たぶんなんか恩返しとかしに人間界に降りてきたキツネっ娘なんだと思う(あやふや)。

強いアドオンを装備させると、ポケモンみたいに強力進化するよ。

ただちょっとスタミナ不足なきらいがあり、使いすぎたりアドオン入れすぎたりすると、急にもっさりすることがある。
「アーマードコアの重量過多みたいだな」って、もっさり苦しそうなキツネたんを見るたびよく思ってた。

あとキツネたんは俊敏な動作も魅力の一つで、Chromeタンの登場までは、Web屋の間でアイドル並みにもてはやされていた。

Google Chrome(チョロたん)
『あなた好みにカスタマイズしてほしーの!』
チョロたんは、初対面のときは裸同然で僕もびっくりした。
本当に必要最低限のものしか身にまとってない。

だって余計なものは身に着けない方が、あなたの色に染めやすいでしょう?
お、おう…積極的なんだね…

その従順さとエロさに多くのWeb屋がチョロたんの虜になったとかなんとか…
性格は素直。癖もほとんどなくて落としやすい子。
僕も、いつもまずこの子を攻略してから、他の子を落としに行っていた。


Opera(オペラたん)・Safari(サファリたん)
ゲームの最後にちょっと顔見せるだけでおけ。
この二人はなんか大抵の場合、気づいたときはすでに陥落している。2人とも良い子だねー。

他のブラウザ→モブ


今ではあまり名前を聞くこともなくなったIE6たんだが、彼女に翻弄されまくった葛藤の思い出を、たまに、ふとした瞬間に、しみじみと思い出す僕なのです。

というか、こないだ以前の職場の仲間と飲んだとき 今だに『IE6対応』をクライアントから強制されている という話を聞いて、軽くプギャーm9(^Д^)状態になったときに思い出したんだ。
ごめんなみんな。










m9(^Д^)



最後に、 現職コーダーやブラウザに詳しい人は、いろいろと反論したい箇所もあるかもしれないが、この記事は単なる読み物なので正確性とか求めないでほしい。

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